いよいよ、プレシャスプラスチックの実用編、インジェクションマシンの製作に取り掛かりますぜ!
実は、もっと前からやろうやろう、と思ってたもののなかなか集中して時間を取ることができなくて、そんな折とあるイベントにプレシャスプラスチックで参加するという展開になり、10月末から急いで製作開始!
いやー、本番があるって大事なことだ!
着手1日目、フレームを作る
というわけで、とりあえず鉄材を買い揃える。意外にも3mm厚の30mmの鉄角パイプが近場に売ってなくて、やむなく通販。他には25Aサイズの白管(ガス用の鋼管)も近くで売ってないので通販取り寄せ。
鉄材が揃ったら、チップソー、ディスクグラインダーでチョパチョパ切りながら、家庭用の100V溶接機でパチパチ溶接。
何を隠そうわたくしテンダー、溶接をほとんどやったことがなかったけど、このインジェクションマシンを作るために練習開始。
初めの方は下手だったけど、最後の方はかなり上手く溶け込ませられるようになった。最終的には薄物溶接(0.8mmくらい)もなんとかクリア。やー頑張った。
というわけで製作初日の成果。
フレームがおよそできたよ(まだ溶接汚い=強度低い)。
着手2日目、やっぱりフレームを作る
それから大阪講演があったりして、制作は一時中断、
大阪から帰ってくると、中国よりノズルヒーターが到着。
プラの射出成形用の道具で、日本で買うと一個7000円、中国で買うと700円。。。
まあ、電熱線入ってるだけだしねえ。
これで全ての素材が揃ったので、あとはパーツを作って組み立てるのみ。
この日は、簡単な作業の連続で、インジェクションマシン、5割完成というところ。
機構が見えてくると、一気にメカ感が増すね!
着手3日目、トラブル発生!
この日は25Aの鋼管にネジを切ろうとしたんだけど、ちょっとやってみて「あ、これ間違い許されない系の作業だ!」と思ったところに、たまたま勝洋先生が登場。
勝洋先生とは!
テンダーの義父。金属加工の鬼。ヤスリとハンマーがあれば工具から作っちゃう人。70歳過ぎてるけど、海に10M以上潜って2分くらい息止めて魚を銛で突く人。ものづくりは大体なんでも詳しい。
勝洋先生に状況を説明すると、「まずバイス台(でっかい万力のついたテーブル)を作るところからだ!」 と一喝され、その後、勝洋先生はラボにあったでかい万力を木の厚板に取り付けてくれた。
それに鋼管を挟んで、たっぷりグリスをつけて、ちょっとずつねじ切りを進めては戻りを繰り返し、午前中いっぱいを使い、勘所を教えてもらいながらねじ切り完了。
勝洋先生曰く「もっと簡単にできるはずだけど、このレッキス(ねじ切り工具)の仕様が悪いんじゃないか?」と言われたけど、真相は闇の中。
これでほぼ金属加工は終了だー!と思いきや、
この鋼管が溶接の歪みで曲がったらしく、押し出し棒が入らない。
再度、勝洋先生に相談すると、、、
出た! 名人芸!!!
鉄製のテーブルを使って、ボトルジャッキで歪みを取る。
(この写真でジャッキの真上辺りを起点に、パイプが歪んでるのわかるかなぁ・・?)
2時間ほど歪み取りに使い、、、
その後、勝洋先生に溶接技術を習い、ホッパー(プラのペレット投入口)の薄物溶接の試練を乗り越えて、、、
回路以外、ほぼ完成!!!
うおー、かっこいい。
アフリカの鳥みたいだ。
もう、ここまで来ればあとは楽勝、
お得意の電子制御だ!
来た!
できたーーーー!!!!!
(しかし下の温度制御モジュールが熱を感知してない、スイッチの取り付け向きが逆など、急いでやったから間違いだらけ)
まさか自分が、溶接して機械を作るようになるとはなぁ。
考えたこともなかったけど、現実を追っかけていったらここまで来れたよおっかさん。
とにもかくにも、今までにゴミを拾って来ては砕いたプラスチックのペレットを投入。
10分待って
射出!
おお!
立派な
う○こ!
なんと!
プラスチックをリサイクルしたらうんこになってしまった。
というのは冗談で、これは、溶け具合を確認するためのいわゆる「捨てショット」。
試しにコーヨーさんが潰してみて来れたんだけど、よく溶けてると思う。
いやーーー、感動した。本当に感動した。
特に何かを専門的に学んで来なかった自分が、こんな機械を作れるようになって、それが実際に期待通りの挙動をしてくれた。
設計図はプレシャスプラスチックのオープンソースで、自分が一から創造したものではないけれど、それでも十分。
十分これから、この世界でゴミ問題や、環境のこと、生態系のことに関わってく上での武器として、自分が作ったものが自分を助けてくれるであろうこれからをひしひしと感じた。嬉しい。
すっかりあたりは暗くなっていたので、今日はここまで。
明日は回路の修正と、錆止めの塗装だ!
(このあと、お祝いにお気に入りの洋食屋に行って、久々にビール飲んだよ!)
着手4日目、完成!
最終日、朝からフレームの溶接の甘いところを再溶接し(この頃からかなり上達して、綺麗に溶け合わせるようになってきた)、研磨して塗装して、回路の怪しいところを調べて直して、、、
祝!完成!!!
うおー、めちゃんこかっこいい。
回路はざっくりこんな感じ。温度制御モジュールが2個入っててスイッチついてるだけです。シンプル!
というわけで、この完成したインジェクションマシンの挙動は、、、
やっぱり
う○こ!
これから金型を作り(3Dプリンタで原型を作り、拾って来たアルミ缶で鋳造してアルミ型を作る予定)、それを射出ノズルに取り付ければ、製品が作れるようになるはず!!!
記念すべき初金型は、もう決まっていてただいま製作中。
続報を待て!
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[…] 個人でも廃プラの再成形だ!インジェクションマシンを作る!〜プレシャスプラスチック https://sonohen.life/injection-machine-making/ […]