ジャンクで買ってきたボール盤をレストアして、ついでにフライス盤に改造する

ご縁あって、鹿児島県薩摩川内市のエコミットさんにお邪魔して、中古機械を売ってもらったのが去る4月。 結構な量の買い物をしたのだけど、その荷の中に見えるのは・・・!
どどん。 たぶんわたくしテンダー以外誰も買わないであろう、サビッサビでボロボロのボール盤。7500円也(正直なところちょっと高いと思うが、最初のお取引だったので言い値で引き受けました) テーブルの上下動を操作するラック&ピニオンの付いているボール盤が欲しかったのだけど、なぜならそれを改造してフライス盤にしたかったから。 せっせと磨きつつ、バラしつつ、元のモーターは固着して回らなかったので、潔く鉄屑に。
代わりに使えそうな軸径のモーターをヤフオクでゲット(¥3000)。
途中でおじいさんに加勢してもらい、コラムのサビをどっさり落とす。 ほぼ全ての可動部分が動かなかったボール盤が、数日のレストアによって、
ずいぶんきれいになった!
ちゃんとレストアするなら塗装もし直すのだろうけど、今回の目的から外れるので塗装は割愛。 すでにここまでの修復で固着なくスムースに動き、これが7500円だったら大安売りだね!というレベルへ。 ついでに、某大学の先生からもらった大型のレーザー機械から外したスライドテーブル(こちらもサビと固着がすごかった)をレストアし、マシンバイスを取り付けられるように改造して、ボール盤にオン!
もはやちょっとかっこいい!
スライドテーブルの軸についているセットカラーやら軸径やらのサイズを測り、
3Dプリントでハンドルを作成。手で簡単に回せるようになった。 かっこいいついでにラボに遊びに来ていたフランス人のアレックスに操作してもらうと、よりカッコよく見えてしまう、嗚呼日本的欧米への憧れ感受性よ。
まあでも実際かっこいい
目次

ボール盤をフライス化すると、こういうことができる

材料の面出し

ラボにて修行中のイショーさん
面を出したい材料をマシンバイスにくわえ、
この材料は鋳造アルミ
エンドミルの高さは一定にスライドテーブルをスライドさせる!
写真に撮れば、切削面が反射で白とびしちゃうくらいピッカピカの平面だぜ! ちなみに、このアルミの塊はプラスチック射出成型用の金型になりました。
海岸清掃に行って拾ったアルミ缶とプラゴミから、金型を作ってうれSEAバングルまで射出成型した話

完成したフライス盤を使って、キー溝を掘る

モーターはその軸と歯車等を固定するために、両者に四角い溝を掘って、そこにキー材という直方体の鉄を打ち込むのだけど、キー材が入る溝がキー溝
こういうの。まさに掘り立てホヤホヤ
この軸材は鉄でアルミより遥かに硬いのだけど、超硬エンドミルを使い、一回の切り込み深さを0.1〜0.2mmくらいにして、こまめに切削オイルをかけてあげれば十分キー溝を掘ることができた。
7500円のジャンク機材でキー溝掘れちゃうんだぜ!
実際に掘って接合してみた様子
完璧ではないが、悪くはない。むしろ個人でこれができるならすごくいい。 キー溝を掘れると、オークションや中古で適当なモーターを探してきて、自分でキー溝を彫り、プーリーやギアやスプロケットと接合することができるようになる。 この方法は、ダイナミックラボアレンジのプラスチック破砕機で使われていますぜ!
安い!簡単!効率いい! precious plastic シュレッダーを大幅改良しました
実のところ、このために今回のフライス盤を作ったのでした!

おまけ 後日スライドテーブルを2段重ねにしてX軸Y軸の両方にした

ついでにブレが出てたドリルチャックも新品に交換。¥3000也。
要塞感すごい・・・! これでアルミインゴットの面出しし放題だぜ! つづく。

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この記事を書いた人

考えて、作り、実践して、伝える作業を繰り返しています。 版元を作り出版した著書「わがや電力」は直販にて14000部を売上げ。 先住民技術、NVCとシステム思考、オープンソースハードウェアの知恵を使い、生態系を模倣する文明を研究中。鹿児島の廃保育園にて環境問題を解決するための工房・ダイナミックラボを運営

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