伝説のホワイトボードを求めて

気づけば、俺たちは旧太田小学校に迷い込んでいた。

何せ俺たちは、「防火カーテン」という名のトレジャーを求めていたんだ。あれがないと、宿泊業許可が取れないなんて、まったく世知辛い世の中さ。

時には、「理科室」というダンジョンで屍を踏みこえることもあった。

またある時には、財宝の蛇口がきっかけで、ロマンスに陥ることもあった。

防火カーテンにたどり着く前に、俺たちの馬車(車)は財宝でいっぱいになった。

「もう防火カーテンは諦めようか」パーティ内がふとそんな空気になった時ーーー。

とうとうたどり着いた。

伝説のホワイトボードを求めて

防炎マークのついた、本物の防火カーテンだ。これさえあれば、保健所という名の竜の吹く、検査という名の炎から身をかわすことができる。ただの汚い布に見えないこともないが、大切なものは目に見えないんだぜ。

そりゃもう、俺たちは大喜びだ。

だけどなぁ、あんた、奇跡って信じるかい。
俺たちも、そんな幸運が続くなんて思ってもみなかったんだ。

何しろその先に、もっとすごいお宝があった。名うての勇者も手に入れられなかった、

伝説のホワイトボードを求めて

特大ホワイトボード

俺たちのパーティには「ファシリテーター」という職業の石川ってやつがいるだろ?
あいつなんてもう大喜びさ。

「買ったら高いんだよ」なんて言ってたっけな。

石川はとうとう、ホワイトボードから離れずに、涅槃を始めたよ。

伝説のホワイトボードを求めて

なに、古い話さ。
つい話し過ぎちまったよ。へへ。

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この記事を書いた人

考えて、作り、実践して、伝える作業を繰り返しています。 版元を作り出版した著書「わがや電力」は直販にて14000部を売上げ。 先住民技術、NVCとシステム思考、オープンソースハードウェアの知恵を使い、生態系を模倣する文明を研究中。鹿児島の廃保育園にて環境問題を解決するための工房・ダイナミックラボを運営

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