丸棒を生むすごいやつ! 木工用の道具、ラウンダー(V1)を作りました

すっかり作ったものをウェブでお知らせしなくなった今日この頃。
だってすぐパクられて消費されるだけなんだもん!

という気持ちをグッと抑えて、今日は久々にご紹介。

今週のビックリドッキリメカは・・・

3Dプリント製のラウンダーだッッッ!

説明しよう!
ラウンダーとは巨大な鉛筆削りのようなもので、角材や枝などから丸棒を削り出すナイスな道具なのだ!

(もっとちゃんとした説明は家具制作鯛工房さんのウェブサイトにて!)

本来は木工旋盤などで使う道具らしいのだけど、
ここ数年、斧で製材したり、山の手入れの間伐材でものを作るようになったテンダーさんとしては、

「これがあれば椅子とかテーブルの脚を、一本ずつ斧で丸く仕上げなくていいじゃん・・・!」

となったわけです。

ところがどっこい、このラウンダー、大きな径のものがとんと売っておりません

英語で探してみても販売中止になっていたり、逆に20mm以下の小さな径のものは便利そうなのがたくさん売ってたり、などなどという状況。

小さい径じゃ椅子の脚にはならないので、直径36mmくらいの丸棒を作れるものがほしい。

まあじゃあ…(いつも通り)作って 後悔 公開するか…。
というわけで3D設計&プリントした次第です。

直径36mmとした理由は、36mmくらいまでの木工用ドリル刃は比較的安く手に入るのと、36mmくらいまでの刃なら一般的なご家庭用のインパクトドリルにくわえられる(6.35mm六角軸のものがある)から。

あと手回しドリルでも相手が杉ならギリギリ掘削できる。(まったく市場価値のないであろう情報)

というわけで、ラウンダーを角をはつった角材なんかにくわえて、手でぐるぐる回していればあら不思議。

杉の角材(45mm角)もこの通り

数分で丸棒の出来上がりですよ!

目次

3Dプリント製のラウンダーを使った作例

山の手入れで得られたヒノキの枝の、先っぽをちょいと斧ではつってラウンダーへ。

すっかりφ36!

そんな感じで3本作って、

それを以前タガネと斧で製材した板に36mmの穴を開けて叩き込むだけ!

おお!

あっという間にテーブル!

ついでに以前作った椅子も添えてみました。

今回は(夏で暑いから)電動ドリル使っちゃったけど、手回しドリルで製作すれば、製材に電力を一切使っていないテーブル&チェアセットの出来上がりですな!(=作ったことで地球に負担がほぼかからない)

もちろん個々の工具の製作にはエネルギーがかかっているけど、
– 山に入って生態系を涵養するような手入れをして、
– その結果人間も使えるプロダクトができ、
– かつ廃棄をする段で何も害悪をなさないモノなのであれば、
ヒトの営みとしては「上の中」と言ってもいいんじゃなかろうか。

そういうもののやり方があまりに忘れ去られてしまっているので、今後ともひとつずつ陳列していくばかりです。

3Dプリント製ラウンダー(V1)の仕様

  • 入り口は46mm径、出口は36mm径(=45mm径くらいのものから削り出し始められます)
  • いつもの通り、PLAというプラスチックなので熱にメチャ弱です。高速回転させると変形するので手回し推奨。厚い車中や直射日光下にも置けません。
  • 刃はオルファの替え刃を使っているので、非常に入手製が高いので安心。ホームセンターに売っているはず。
  • ご使用にあたっては、鉋を扱えるレベル以上の木工経験者にお勧めします。刃の調整ができない人は使えません。

ダイラボ通販で細々と販売しまーす。

ご贔屓にー!

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この記事を書いた人

考えて、作り、実践して、伝える作業を繰り返しています。 版元を作り出版した著書「わがや電力」は直販にて15000部を売上げ。 先住民技術、NVCとシステム思考、環境再生技術の知恵を使い、生態系を模倣する文明を研究中。鹿児島の廃保育園にて環境問題を解決するための工房・ダイナミックラボを運営

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