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ダイラボ推薦図書シリーズ『エントロピー』

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ダイラボ推薦図書シリーズ『エントロピー』

こんにちは。
インターンのダゥニーです。

鹿児島に来て早3ヶ月、今回から新たなシリーズを始めたいと思います。
その名も「ダイラボ推薦図書シリーズ」!
名前はベタですが、想いは熱いです笑
それでは早速記念すべき1冊目を紹介しましょう!

※「ダイラボ推薦図書シリーズ」とは?

実はインターン生はダイナミックラボに来るまでに読んでおいて欲しい本として十数冊ほどのブックリストがありました。

ラボで生活するようになってからも日々沸き起こる興味・疑問やその時々に取り上げたテーマについて、ヒントや参考になる本をテンダーさんが紹介してくれています。

実際僕自身もネットでは吸収できないテーマについて、本屋や図書館に行って書籍を探しに行くような事をしていた時期がありました。

関心のあるワードを打ち込んでネット検索する場合と違って、自分に影響を与える本と出会うのは幾分か巡り合わせであったり、探すまでの時間や労力もアナログで前向きな姿勢を必要とする印象があります。

僕がテンダーさんと出会うきっかけとなったのも、とあるパン屋で手にとった「わがや電力」でした。

そこで、僕がこのダイナミックラボの生活の中で個人的にぐっときた書籍を紹介して僕の他にこの本を読む事で新しい世界が広がるような人が増えるならば、それは素敵な機会を生み出せているのではないかと思い、書籍紹介を始める事にしました。

エントロピーの書籍情報

ダイラボ推薦図書シリーズ『エントロピー』

書籍名:FOR BEGINNERSシリーズ㉙エントロピー

著者:藤田祐幸・槌田敦

出版社:株式会社現代書館

頁数:175ページ(単行本程度の大きさで全ページイラスト挿入有り。文字数も多くなく読みやすい)

ダイナミックラボ図書室:蔵書あり

エントロピーの文章抜粋

エントロピーなんていう聞き馴染みのない言葉は置いておいて、
まず本の書かれ方が独創的で素敵なのでご覧ください。
ここでは本文中でダゥニーが特に印象的だった文章を一部抜粋して紹介します。


12頁 「環境を壊してしまって、そのことがわかりながら、なすべき術を思うことができない。科学は進歩だけを目指してここまできました。でも、あらゆることには限界もあるのです。その限界のありかを示すのがエントロピーです。」


32頁 「そうなのです。だれでも知っているエントロピーの原理です。汚れた机はそのまま放っておいてもきれいにならない。そこできれいな雑巾で拭く。この場合、そのきれいな雑巾が低エントロピー資源ということになるのです。雑巾がきれいであればあるほど机はきれいになる。ところが雑巾の方は汚くなるのです。汚れが雑巾に移るのです。」


102頁 「人間は、大気はどこまでもあるかのように錯覚してしまった。だから、熱も煙も、排気ガスも、どんどん大気に捨てている。エントロピーの捨て場でしかないと考えた。みんな風がどこかに運んでいってくれるものだと思いこんでしまった。しかし、ちょっと考えてみると、捨てたはずの煙はほんのそのあたりに漂っているにすぎないのです。」


168頁 「そこで私たちは原発の安全性の三原則を借用したというわけです。電気を使うのはいいだろう。水道を利用するのも結構だ。しかし、それだけに頼るのではない。何か事があったら、電気がなくても生活できる術を確保しておこう。水道が止まったら、井戸が使えるように用意しておこう。~食料も、普段は贅沢な物を買って食べてもよいが、自分の食べる分は自分で供給できるようにしておこう。とまぁこんな具合です。」

この本の世界観、ご興味持って頂けましたか?

エントロピーの簡単なあらすじ

本書のタイトルでもある「エントロピー」とは「水」を用いて簡単に例えるならば、

「水」=水としてそれ以外の不純物が少なく、純度が高い。
※水としてその他のものに変化していないので「エントロピーが低い」、と表現します。

「茶葉を煮出した水」=茶葉の成分が溶け出してしまって、水としては純度が低い。
※混じり気のない水から茶葉の成分が水に溶けだした事でお茶になってしまい変化が起きてしまった。
これを「エントロピーが高い」と表現します。
ちなみにここで重要なのは、「一度お茶になってしまったものはそのままでは二度と水には戻れない」という事です。

上記のモノの見方で私たちの身の回りの世界を解釈してみよう、というのが本書の内容です。
とりわけ環境面において日常生活で「エントロピー」がどうなっているか?という視点にたって話が展開されます。

主人公である「私」と「宮沢賢治」が時を超えた幻想空間で交流するといった設定で、全ページにイラストが挿入され、文章も会話形式で書かれています。
一見難解に思われがちなテーマがとてもわかりやすく頭に入ってくる作りとなっています。

全体のおおまかな流れとしては、

1、エントロピーという言葉の意味と考え方についての説明

2、力学と熱力学の考え方の違いと現在の世界が力学的なモノの見方をするようになった経緯

3、石油を使う事、原子力で発電する事をエントロピーの側面から考えた時の現実世界の状況

4、著者が思い描く、エントロピーの観点から望ましい世界の在り方

といった構成になっています。

こんな人にお薦め

・エネルギー問題について、環境負荷や経済的・政治的問題などイメージの掴みにくい情報に翻弄されて、易しくわかりやすい情報に出会ってこなかった人。

・中高生時代の物理のテストで、「摩擦はないものとする/空気抵抗は考えないものとする」という問題文の一節に内心
「現実的にそんな状況有り得へんやん。」と思った事のある人。

・化石燃料の使用や原子力発電の賛成・反対のついて、どの点でメリットがあってどの点が危険なのか、これまで自分の中の判断基準が持てなかった人。

・原発で電気を発電するのに必要な動力(精錬されたウラン)は石油を燃やす事で得ていて、その為に燃やした石油の量を単純にそのまま火力発電の為に燃やしたとしても得られる電気の量に大差はない、という事を今初めて知った人。

エントロピーを読んだ後の僕

エントロピーを読んだ後、僕個人としては日常生活において、特に掃除する時・風呂に入る時・ゴミを捨てる時に意識の変化がありました。

本から得た「1度汚れたものは物質的に汚れそのものがなくなる事は無い」「汚れは最終的にその汚れを分解してくれる生き物の存在によって綺麗になる」という知識が、「必要以上に汚さない」「汚してしまう場合も汚れが分解されないような汚し方は控える」という行動をとる支えになっているように感じます。

皆さんも是非、エントロピーを読んで起こるかもしれない「変化」をお楽しみ下さい。
エントロピーを読んだ感想など皆さんと話し合える機会があれば嬉しいです。

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コメント

  1. 田中屋(田中) より:

     この記事はダウニーさんの考え方とルーツが理解できた気がする良い記事ですねぇ。
    俺もこの本を読みたくなりました。

     今週末ダイラボに行くのでキープお願いします。

    1. dawnie より:

      田中さん、コメントありがとうございます。

      僕もこの本からとても影響を受けました。

      本を読んだ後、これまでになかった視点が身に残っていて、周りで起こる事や頭で考える事について、その視点から捉えるようになりました。

      是非読んでみて下さい♪

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