3Dペンで日用品を直すシリーズ ~クロックス編~

インターンに来て1ヶ月半が経ちました、ダゥニーです。

今日は3Dペンを活用して、底に穴が空いてしまったクロックスを修理した話を紹介したいと思います。

目次

3Dペンって何?

正式名称は『3Doodler』と言います。
ニューヨークに拠点を置くWobbleWorks社が開発した、3次元の立体を描く事ができるペンです。

鉛筆は黒鉛で線を描きますが、この3DoodlerはPLA樹脂やABS樹脂と呼ばれるプラスチックをペンの内部で加熱して溶かす事で線を描きます。(芯に使われるプラスチックをフィラメントと言います)

僕も早速使ってみましたが、写真のように直接立体的な線が描ける事が一番の特徴です。

ちなみにこの3Dペンを極めるとこんなに芸術性の高い作品も作れるようになるようです。

3次元の絵が描けるだけじゃない!プラスチック製品の修理に3Dペン

立体的な絵が描ける事が売りの3Dペンですが、プラスチックを溶かして線を描くという機構を活用して、場合によってはプラスチック製品の「溶接修理」みたいな事も出来てしまいます。

実際に底に穴が空いていたクロックスで試してみました。


➀穴の空いたクロックスと3Dペン


➁溶接部の汚れを取り除く


➂穴の空いた周囲に3Dペンを軽く押し付け、フィラメントの熱で靴の樹脂を溶かしながら穴を埋めていく

修理結果

穴は埋まり、フィラメントはクロックス本体とくっついていました。
が、2日使用していると穴を埋めていた樹脂がいつの間にか剥がれ落ちてしまいました、、、

上手く接合できなかった原因としては、
・溶接したクロックスの素材とフィラメントの樹脂の相性が良くなかった
・溶接部分が歩く度に負荷のかかる場所であった
などが考えられそうだと思っています。

溶接する素材がフィラメントと同じABSやPLAの、常時大きな負荷のかからないプラスチック製の部材などでもう一度実験してみようと思います。

ひび割れや穴あきで使えなくなって捨ててしまうようなプラスチック製品を3Dペンで蘇らせる事が出来たらお財布にも環境にも優しいですよね。
(ちなみに後々テンダーさんに聞きましたが、ポリプロピレン(PP)とポリエチレン(PE)はプラスチックの性質上、熱溶解での接着が必要な素材との事でしたので今回のような熱接着が有効な手段だとわかりました。)

また、別の物で修理した時は報告させて頂きます。

※ダイナミックラボでは毎週月曜日、お客様の直したい持ち物を一緒に修理する「修理カフェ」を開催しています。もし、使えなくなったプラスチック製品があれば是非一緒に修理してみましょう。
修理カフェの詳細はこちら↓↓
かごしま修理カフェ

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